サブプライムローン>サブプライムローンの証券化が招いた恐ろしい事態とは？

アメリカで起きたサブプライムローン問題は、
アメリカ国内のみならず、ヨーロッパや日本などの
経済にも大きな打撃を与えました。
サブプライムの住宅ローンが証券化され、拡散した
ことがその影響を一層大きなものにしたと言えます。
住宅ローンの証券化そのものは日常的に行われて
おり、珍しいことではありません。
しかし、サブプライムローンというハイリスクの
住宅ローンまでもが取引の対象になったのは
何故でしょうか？

そのカギは、住宅ローンの証券化によってリスクへの
不安が他へ移ってしまうという点にあるでしょう。
アメリカでは普通、住宅ローンは転売されます。
融資は転売目的に行われるので、すぐに転売すれば
リスクを回避することが可能なのです。
転売された住宅ローンは証券化されます。
証券化する際にハイリスクのものとローリスクの
ものに分類され、ハイリスクのものでも証券化を
何度も行うことによってリスクを感じにくいものに
なり、買い手が付くようになります。

このような度重なる証券化がリスクの移転を
たくさん引き起こしました。
一方、買い手の方は「証券化されているという
ことは、他者も目を通したものだ」ということで
安心してしまったのです。
こうして危機感を持つ人がいないまま、
サブプライムローンをベースにした商品は世界中に
広まったのです。